気温がぐっと下がりはじめると、あちこちにカマキリが横たわっている姿を目にすることがありますよね。
そんな横たわるカマキリのお腹から糸のようなものを見つけたことはないでしょうか。
ひょっとしたら単に太目の糸らしきものが落ちていると勘違いする人もいるかもしれません。
実はそれはカマキリに寄生する虫がお腹の中から出てきたんです。
そこで、カマキリのお腹から出てきた糸のような虫について調べました。
カマキリの体内で生活する虫とは?
カマキリのお腹の中が破れて出てきている糸のようなものは、寄生虫と呼ばれる「虫」です。
カマキリの寄生虫として、カマキリの体内で生きている虫なんです。
虫の名前は、ハリガネムシ(針金虫)と言います。
ハリガネムシは水中の生き物です。
そんな水中の生き物がなんでカマキリのお腹を破って出てくるのか。
それは、ハリガネムシは、カマキリが餌としている虫が水辺にいるうちにその虫の体に入って、そうとは知らずにその虫をカマキリが食べちゃったんですね。
ハリガネムシは、まんまとカマキリの体の中に入って、カマキリの体の中でたくさんの栄養分を摂って生きています。
そのカマキリが弱ってきたりすると、自分の身も危険になってくることから、仕方なく外に出てくるんです。
ハリガネムシは乾燥にはすごく弱いです。
外に出てきたものの水があるわけじゃなかったら、体はどんどん乾燥していき針金のように固くなってきます。
それでハリガネムシという名前がついています。
カマキリが水のある場所以外で尽き果てると、ハリガネムシは外に出てきますが、自分の力で水辺に戻ることができません。
それで糸のようにその場にいて、そのまま亡くなっていくわけなんです。
まとめ
カマキリの体内には、ほとんどハリガネムシがいると言われています。
もちろん種類によっては、ハリガネムシに寄生される機会がないカマキリもいます。
水中で生きるくせに、わざわざ地上で生きるカマキリの体内で生活するというのも、なかなか面白いですよね。
もし、糸なのか本当にハリガネムシかわからないときは、水をかけるとわかるかもしれません。
まだ息があれば、ちゃんと動くはずですよ。