カマキリの寿命はほぼ1年です。
では、産卵および孵化はいつみられるのでしょうか。
調べてみました。
産卵は秋、卵は冬を越える
10月ごろ、メスのカマキリが産卵をします。
草の茎や木の幹などに逆さに止まって、おしりから白い粘り気のある液体を出します。
腹部を動かすことによってこれをこね回して泡立て、中に150~200個の卵を生みつけます。
この白いあわを卵嚢といいます。
完成するまでには数時間かかるようです。
卵嚢には卵を守る役割があります。
外からの衝撃を吸収するクッションの役割を果たすと同時に、冷気を遮断し冬の寒さで卵が凍らないようにするのです。
また、卵嚢は炎にも強いようです。
野焼きによって黒焦げになったカマキリの卵嚢を観察した例があり、幼虫は無事に孵ったと記録されています。
産卵後のメス
種や餌の状況によって変化しますが、メスは一生の間に2、3回、多くて5回産卵できるようです。
メスはオスよりも寿命が長く、10月に入るとメスばかりがみられるようになります。
暖かい場所を求めて日当たりのよい壁などに出てくるので、見つけやすいかもしれません。
しかし、寒くなってくると餌もいなくなるため、間もなく亡くなります。
採集して自宅で飼育すれば、まれに1月くらいまで生かすことができるようです。
春がくると孵化が始まる
4月末から5月にかけて、孵化が始まります。
時間帯は午前の早いうち、8時ごろにみられます。
孵化が始まるきっかけについては明らかにされていませんが、雨上がりの晴天の朝に孵化する例が多いようです。
そのため、気圧や天候と関係があるのではと考えられています。
孵化した幼虫は半数近くが風に飛ばされ、ヘビやアリなどに捕獲されます。
生き残った一部の幼虫が脱皮を繰り返すことによって、徐々に成虫へと成長していきます。
まとめ
冬を越すことはできないカマキリですが、卵はちゃんと春を迎えられるようにと卵嚢で包んであげる行為に、親の愛情やひたむきさを感じました。
炎や冷気からも守ってくれる卵嚢は非常に頼もしいです。
しかし、ほかの昆虫に寄生され、卵を食い荒らされるということもあるようです。
自宅で卵嚢を観察していて孵化しない場合は、指で触ってみましょう。スポンジのようにやわらかければ、カマキリタマゴカツオブシムシに寄生され、卵が全滅している可能性が高いです。
小さなハチが出てきた場合は全滅まではいかず、数匹のカマキリが孵化することもあります。
ブログを書く参考にさせていただきました。
大変よくわかりました。
ありがとうございました。