現在、世界で確認されている生き物は約175万種です。

未知の生き物も合わせると、驚くことに500万種以上いるといわれています。

この生き物たちは、生き延びるためにさまざまな工夫を重ねてきました。

時には他の種族と関わることによって種を存続させてきたものもいます。

今回は、そんな共生のひとつの例であるカマキリとハリガネムシとの関係を調べてみました。

カマキリ ハリガネムシ 共生 なぜ

共生とは

共生とは、異なる種類の生き物同士が一緒に生活することをいいます。

主に「相利共生」と「片利共生」に大別されます。

「相利共生」とは、互いにとって利益になる関係です。

「片利共生」とは、どちらか片方だけに利益が生まれる関係です。

この場合、もう一方には利益も損失も生じません。

例えば、ウミガメの甲羅にフジツボがくっついて運んでもらうような場合です。

フジツボは得をし、ウミガメは得も損もしません。

そして共生には、「寄生」が含まれる場合もあります。

「寄生」とは、一方が得をし、もう一方が損をする関係です。

今回のテーマであるカマキリとハリガネムシとの関係は、この「寄生」に当てはまります。

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ハリガネムシの寄生

カマキリとハリガネムシとの関係をみると、一方的に利益を受けるのがハリガネムシ、損失を被るのがカマキリです。

というのも、ハリガネムシがカマキリの体内に入り込み、養分を奪い取るからです。

養分を取られたカマキリは衰弱し、やがて亡くなってしまいます。

ハリガネムシは水中で生まれ、すぐに別の生物の餌となって体内で生活します。

最初はカゲロウの幼虫など、比較的小さな昆虫の体内に入りますが、その昆虫がさらにほかの昆虫に食べられることによって、ハリガネムシも最終的に大きな昆虫に寄生することになります。

カマキリもそのうちの一種です。

ハリガネムシ自体は成長すると30cmほどの大きさになります。

まとめ

カマキリとハリガネムシとの関係は、ハリガネムシにとっては生き残るための大切な手段となり得ますが、カマキリにとっては迷惑以外の何物でもありません。

少しずつ生命力を削がれ、やがて亡くなってしまいます。

もちろんカマキリが全て寄生されるわけではありません。

でも、特に寄生されやすいカマキリがハラビロカマキリです。

木の上で生活していることが多く、日本では本州、四国、九州、南西諸島に生息しています。

50~70㎜の幅が広いカマキリです。

捕獲する機会があれば、ハリガネムシが寄生していないかチェックしてみましょう。

カマキリのおしりを水につけてやると、ハリガネムシがするすると出てきます

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