アブラムシの天敵には主にテントウムシ、カゲロウ、アブなどがいます。
また、カマキリも天敵のひとつです。
カマキリは主に幼虫時代にアブラムシを好んで捕食します。
今回はこのアブラムシとカマキリについて調べてみました。
アブラムシってどんな虫?
アブラムシはバラやキク科の草によくみられる2~4mmの虫で、植物の汁を吸って暮らしています。
枝先にびっしりついた小さな緑色の虫を見たことがあるでしょうか。
アブラムシは繁殖力が強く、食物連鎖の下層にいるため、「陸のプランクトン」などと呼ばれることもあります。
防御力が低く、天敵を前にするとほぼ無力です。
でも、甘露とよばれる甘い蜜をおしりから出してアリに与え、テントウムシなどの天敵から守ってもらうなどの工夫をしています。
甘露は植物の汁に含まれているものです。
アブラムシにとっては余分な糖分であり、またカビが生えやすいものでもあるので、アリに食べてもらうことによって体を掃除できるというメリットもあります。
アブラムシは害虫?
植物の汁を吸うため、アブラムシは農作物を駄目にしてしまいます。
また、ウイルスを媒介することもあるため、農家の悩みの種となっています。
カマキリとアブラムシ
カマキリは孵化したばかりのころ、自分より小さな獲物を求めます。
そのため、アブラムシを好んで食べることが多いのです。
カマキリ農法
農業では害虫であるアブラムシを駆除するため、カマキリの幼虫を散布する方法がみられます。
カマキリは完全肉食で大量の餌を食べるため、駆除に適しています。
また、カマキリはあまり移動せず、敵を待ち伏せるやり方をとることが多いので、散布した場所から離れていかずにアブラムシを獲ってくれます。
カマキリを用いることによって農薬を使う方法を避けることができ、安全で美味しい農作物を収穫できる結果となります。
まとめ
アブラムシは小さくてひ弱である一方、手強い害虫でもあることがわかりました。
カマキリの赤ちゃんにとっては大事な餌なので、カマキリ農法はカマキリにとっても多分に利益がありそうです。
ただ、カマキリは成虫になると動くものはほぼ何でも捕獲し、益虫まで食べてしまうので、農家にとっては非の打ち所のない方法とはいえないようです。