ハリガネムシは、カゲロウやトンボの幼虫、ボウフラに食べられることで寄生していきますが、成長すれば30cmにもなるので、そんな小さい生物の中では狭すぎて成虫までにはなれません。

そのために小さい生物を食べるカマキリやコオロギなどが、自分が寄生した虫を食べてくれるのを手ぐすねひいて待っています。

カマキリなどの大きい生物の中に新たに寄生してから成長して成虫になっていきます。

ハリガネムシは成虫になると水辺に戻るといいますがどうやって水辺に戻っていくのか。

その驚くべき生態を調べました。

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宿主をコントロールして水辺に誘導するハリガネムシ

ハリガネムシは、地上で生活するカマキリに寄生して、カマキリのお腹の中でだいたい2か月から3か月の間に成長していきます。

ある程度成長して成虫になれば、繁殖のための行為をするまでは食べ物を食べる必要がなくなってきます。

もうカマキリの体の中にいる必要性がなくなるんですね。

また、ハリガネムシは水の中の生物です。

水の中で卵を産むためにも水に戻らなくてはなりません。

自力で脱出したのか道路で干からびたように乾燥したハリガネムシもいるようですが、実は、ハリガネムシは体の中でカマキリに何らかの指令を出して水辺に誘導して脱出するようです。

マニアの中では「洗脳」という言葉を使う人もいます。

まだはっきり解明されてはいないものの、カマキリの脳に直接指令を出して水辺に誘うというものなんですね。

その仕組みは、成虫に育ったハリガネムシが、カマキリの脳にタンパク質を注ぎ入れてカマキリに水辺に行きたくなるように仕向けるようです。

実際、カマキリの脳から要因になるようなたんぱく質が見つかっているとのこと。

そして、ハリガネムシは水辺に誘導されたカマキリのお尻から悠々と脱出します。

カマキリを実際水の中で見たことがある人によると、明らかに動きがおかしいようですよ。

もしかしたら、溺れて息絶えてしまうかもしれないのに水に入るという行為は異様ですよね。

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まとめ

まさにカマキリをマインドコントロールするハリガネムシは、見た目だけじゃなく気味が悪い生き物です。

その気味悪さから人間の爪から寄生するという都市伝説も話題になったぐらいです。

ただ、人間に寄生された例はあるものの、どれも何らかの偶発的な事故があって人間の体の中に入ってしまっただけのようです。

もし水辺でカマキリを見たらせっかくですので、目をそらさずにぜひその動きを見てください。

自然の営みや生き様がなかなか面白いですよ。

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