カマキリを夜に見ると、真っ黒になっていてすごく不気味に思ったことはありませんか。
あの親しみやすい目全体が真っ黒に染まっていてギョッとしますよね。
ひょっとしたら獲物を捕るために攻撃的になって目が黒くなっているのかと思ってしまいます。
カマキリの目が夜になると黒くなるのには、理由があるようです。
カマキリの目が夜になったら黒目になっているのはなぜ?
まず、カマキリと目が合っていると思ったことはありませんか。
ところが、カマキリの横に移動してもやや後ろに移動しても、どこにいても目が合ってしまって、カマキリにスキがなくてなんだか狙われている気がしますよね。
それは、カマキリの目が複眼であるからなんです。
トンボやアリも複眼なので目が合っている気がするはずです。
実は、複眼には瞳である瞳孔はありません。
でも、カマキリには小さな黒い瞳らしきものが見えますよね。
ほとんどの人はその黒い点を瞳と思っていると思います。
あれは、瞳ではなく偽瞳孔と呼ばれているものです。
偽瞳孔は、カマキリだけが持っている独特なもので複眼という構造があるために、まるで瞳があるように見えているだけなんです。
黒い瞳のような偽瞳孔は、カマキリを見ている人間側が移動して視点を動かすと、同じように黒い偽瞳孔も移動してこちらを見ているように見えます。
ところが、実際はそう見えているだけで、そもそもカマキリには瞳となる瞳孔がないんですね。
この目が夜になると黒くなって不気味に見えるのは、暗い場所もよく見えるように偽瞳孔が光を目で吸収しているからと考えられています。
夜になれば光の量も減ります。
光が減ると普通の動物でも光を取り入れるために瞳孔が広がりますよね。
カマキリも同じで目全体が黒くなってしまうわけなんです。
まとめ
カマキリがどこにいてもこちらを見ているのは、あくまで見ているように見えるだけだったんですね。
ちょっとホッとしますよね。
とくに夜にカマキリの目が黒くなっているのをみると恐いです。
でも、複眼の構造上で黒くなるのなら恐がる必要はないですね。