日本でよくみられるカマキリには、緑色型と茶色型の2種類が存在します。
どうして2色に分かれるのでしょうか。
また、2色がみられるカマキリにはどんな種類のものがいるのでしょうか。
調べてみました。
2色のカマキリ
カマキリの体色は、捕食者の目を欺くためだといわれています。
葉っぱや木の幹に擬態して、存在を悟られないようにします。
カマキリは待ち伏せ型の狩りをするので、気づかずに近づいてきた獲物をつかまえるのにも有効です。
緑色と茶色の2色に分かれるのは、カマキリの捕食者である鳥への対処法のようです。
例えば、鳥が緑色のカマキリを食べた場合、次からは緑色を目印にしてカマキリを探すようになります。
そうすると、茶色のカマキリは生き延びられる確率が上がるのです。
オオカマキリの緑色型と茶色型
比較的よくみられるオオカマキリについて詳しく調べてみました。
オオカマキリにも緑色型と茶色型があります。
しかし、2色に分かれる傾向はメスに強く、オスの場合ほとんどが茶色型です。
どちらの色になるかは、遺伝によって決まるようです。
生まれた直後の幼虫はみな薄い褐色で、脱皮を繰り返す過程で緑色型と茶色型に分かれていきます。
成虫の緑色型のメスが、翅が薄汚れてきて茶色のシミができることがありますが、そこから茶色型に変化することはありません。
緑色型と茶色型がみられるカマキリ
日本にはオオカマキリ、チョウセンカマキリ、ウスバカマキリ、コカマキリ、ハラビロカマキリ、ヒメカマキリ、ヒナカマキリがいます。
ヒナカマキリ以外、いずれも緑色と茶色の2種類が存在します。
各々の特徴をざっとまとめてみます。
まず、チョウセンカマキリは胸の内側にオレンジ色の模様があることが特徴です。
ウスバカマキリは緑色型、茶色型ともに淡い色合いをした美しいカマキリです。
コカマキリには茶色型のものが圧倒的に多く、カマの内側にクリーム色の模様があります。
ハラビロカマキリは丸みを帯びた可愛らしいフォルムのカマキリで、本州では緑型のもののほうが多いようです。
ヒメカマキリの場合、緑色型は全体が緑ではなく、翅の縁の部分だけが緑色で、残りの部分が茶色です。
茶色型は全体が茶色をしています。
まとめ
ほとんどのカマキリが緑色と茶色に分かれるようですが、種類によって小さな模様がついていたり、一部分だけが緑色だったりと、個性があることが分かりました。
それぞれの特徴を覚えて、見分けがつくようになると楽しいですね。